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ぎっくり腰はなぜ長引く?なぜ繰り返す?慢性化の悪循環を断つには

ぎっくり腰が3回以上繰り返す背景は痛み→かばう→弱化の悪循環と中枢感作で、免荷で弱い環を評価し段階的に運動再学習する重要性を、評価→介入→再評価の流れで具体例とともに解説。

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この記事を監修している人:奥村龍晃(柔道整復師資格保有)
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こんにちは!

脊柱側弯症専門のフィジカルバランスラボ整体院、
院長の奥村龍晃です。

 

はじめに

「これで3回目なんです。もう繰り返したくないんですけど…」

先日来院された50代の女性が、ため息まじりにそうおっしゃいました。
1年前に初めてぎっくり腰になり、3ヶ月後にまた。
そして今回で3回目。
「なぜ自分だけ繰り返すんだろう」と、少し落ち込んでいる様子でした。

僕のところには、こうした「繰り返しぎっくり腰」の方が本当に多く来院されます。
中には「もうクセになっちゃってるんですかね」とおっしゃる方もいます。
でも、本当に「クセ」なんでしょうか。

実は、ぎっくり腰が長引いたり繰り返したりするのには、ちゃんと理由があります。
そして、その理由がわかれば、対策も見えてきます。
今回は「なぜ長引くのか」「なぜ繰り返すのか」、そして「どうすれば悪循環を断てるのか」についてお話しします。

ぎっくり腰にも「種類」がある

まず知っておいてほしいのは、ぎっくり腰と一口に言っても、原因となる部位はさまざまだということです。

代表的なものを挙げると、筋筋膜性(きんきんまくせい)、椎間関節性(ついかんかんせつせい)、仙腸関節性(せんちょうかんせつせい)などがあります。
難しい言葉が並びましたが、簡単に言うとこういうことです。

筋筋膜性は、筋肉や筋肉を包んでいる膜の問題。
重いものを持った時や、急に体をひねった時に起こりやすいタイプです。
椎間関節性は、背骨と背骨をつなぐ小さな関節の問題。
後ろに反った時や、朝起き上がる時に痛みが出やすい傾向があります。
仙腸関節性は、骨盤にある関節の問題。
片足に体重をかけた時や、階段を上る時に痛みを感じることが多いです。

なぜこれが大事かというと、「どこが原因か」によって、対応が変わってくるからです。
筋肉の問題なのに関節ばかりアプローチしても、なかなか良くなりません。
逆もまた然りです。

「前回と同じ治療を受けたのに、今回は効かない」という経験がある方は、もしかすると原因となる部位が前回と違っているのかもしれません。

慢性化の悪循環とは

では、ぎっくり腰が長引いたり繰り返したりする「悪循環」について、詳しく見ていきましょう。

ぎっくり腰になると、まず痛みが出ます。
痛みがあると、体は無意識にかばう動き(代償動作)をします。
腰をかばって背中を丸めたり、痛い側に体重をかけないように歩いたり。
これ自体は、体を守るための自然な反応です。

問題は、このかばう動きが長く続いた時に起こります。

かばっている間、本来働くべき筋肉は休んでいます。
使わない筋肉は、どんどん弱くなっていく。
これは、ギプスを外した後の腕が細くなっているのと同じ原理です。

そして弱くなった筋肉があると、日常の動作で他の部位に負担が集中するようになります。
チームで重い荷物を運ぶ時、一人がサボると他のメンバーに負担が集中しますよね。
体の中でも同じことが起きているんです。

負担が集中した部位は、やがて悲鳴を上げます。
それが「再発」です。

痛み → かばう → 弱くなる → 負担集中 → また痛む

この悪循環が、ぎっくり腰を繰り返す正体なんです。
「クセになった」のではなく、悪循環が回り続けているだけ。
だからこそ、この循環を断つことが大切なんです。

「安静にしすぎ」の落とし穴

ぎっくり腰になった時、多くの方は「安静にしなきゃ」と考えます。
もちろん、痛みが強い急性期には安静が必要です。
でも、安静にしすぎることにも問題があるんです。

痛みが引いても、弱くなった筋肉は自然には戻りません。
安静にしていた分だけ、筋力は落ちています。
その状態で日常生活に戻ると、弱くなった部分にまた負担がかかる。
だから再発してしまうんです。

最近の研究では、急性腰痛の場合「痛みが許す範囲で、できるだけ早く通常の活動に戻る」ことが推奨されています。
完全に痛みがなくなるまで待つのではなく、痛みの範囲内で少しずつ動いていく。
そのほうが回復が早く、再発も少ないことがわかってきました。

ただし、ここで難しいのが「どう動けばいいか」という問題です。
痛みがあると、どうしてもかばってしまう。
かばいながら動いても、悪循環は断てません。

脳の「痛み記憶」という問題

もう一つ、繰り返しぎっくり腰になる方に知っておいてほしいことがあります。
それは、脳の「痛み記憶」です。

人間の脳には、危険を記憶して身を守る機能があります。
一度ぎっくり腰で強い痛みを経験すると、脳は「腰を動かす=危険」と学習します。

すると、実際には組織が回復していても、脳が過敏に反応して痛みを感じさせることがあるんです。
「前屈みになろうとしただけで、ピキッと痛みが走る」
「朝起きる時、いつも腰が不安」。

こうした症状は、脳の警報システムが敏感になりすぎているサインかもしれません。

これを専門用語では「中枢感作」と呼びますが、簡単に言えば「脳が痛みに敏感になりすぎている状態」です。

この状態を改善するには、「動いても大丈夫」という成功体験を脳に与え続けることが必要です。
安全な環境で、痛みなく動ける経験を重ねることで、過敏になった警報システムを少しずつリセットしていくんです。

レッドコード整体が悪循環を断つ仕組み

ここまでお話ししてきた悪循環を断つために、レッドコード整体はどう役立つのでしょうか。

まずは「弱い環」を見つける評価です。
前回お話しした「免荷」環境を使って、どの動きで協調性が崩れるのか、どの筋肉がうまく働いていないのかを特定します。

ポイントは、痛む場所だけを見ないこと。
腰が痛いからといって、問題が腰にあるとは限りません。
股関節の動きが悪いせいで腰に負担がかかっている場合もあれば、体幹の筋肉が弱いせいで腰が不安定になっている場合もあります。

評価で「弱い環」が見つかったら、次は段階的な運動再学習です。
免荷環境で、弱くなった筋肉に「働く機会」を与えていきます。

これは、長期間休んでいたチームメンバーを、少しずつ仕事に復帰させるようなイメージです。
いきなりフル稼働させると潰れてしまうので、最初は軽い仕事から。
できることが増えてきたら、少しずつ負荷を上げていく。

レッドコードの免荷は、この「負荷の調整」がしやすいんです。
ロープの高さや支える位置を変えるだけで、同じ動きでも負荷を細かく調整できます。

そして大事なのが、「動いても痛くない」成功体験を重ねること。
免荷環境で「あれ、この動きは痛くない」という経験を積み重ねることで、過敏になった脳の警報システムをリセットしていきます。

最後に強調したいのは、痛みが引いた後も続けることの重要性です。
痛みが消えた時点で「治った」と思いがちですが、実はそこからが大切なんです。
弱くなった筋肉を強化し、正しい動きを体に覚えさせる。
この予防的なトレーニングを続けることで、再発のリスクを下げることができます。

今日からできること

悪循環を防ぐために、今日からできることを3つお伝えします。
痛みが落ち着いてきた方向けの内容です。
急性期で痛みが強い方は、まず安静を優先してください。

  1. 同じ姿勢を30分以上続けない(目安:30分ごとに姿勢を変える)
    座りっぱなし、立ちっぱなしは、特定の部位に負担を集中させます。
    デスクワークの方は、30分に1回は立ち上がる。
    立ち仕事の方は、片足に体重が偏らないように意識する。
    スマホのタイマーを活用して、こまめに姿勢を変える習慣をつけましょう。
  2. 「かばう動き」をチェックする(目安:毎日の動作で意識)
    痛みが引いても、かばう動きが残っていることがあります。
    物を拾う時、立ち上がる時、歩く時。
    左右で動きに差がないか、鏡で確認してみてください。
    「なんとなく右に傾いている」「左足に体重をかけにくい」など、気づきがあれば、それが改善のヒントになります。
  3. 軽いウォーキングから始める(目安:10分×1日2回)
    痛みが落ち着いてきたら、完全安静よりも軽い運動を取り入れましょう。
    最初は歩幅を小さめに、ゆっくりと。
    痛みが出ない範囲で、10分程度から始めてみてください。
    歩くことで、腰周りの血流が良くなり、硬くなった筋肉がほぐれやすくなります。

まとめと次の一歩

ぎっくり腰が繰り返すのは、「クセになった」のではなく、悪循環が続いているからです。
痛み→かばう→弱くなる→また痛む。
このサイクルを断つことが、根本的な解決につながります。

レッドコード整体は、この悪循環を断つためのアプローチです。
「弱い環」を見つけ、免荷環境で安全に強化し、正しい動きを体に覚えさせていく。
そして痛みが引いた後も、予防的なトレーニングを続けることで、再発のリスクを下げていきます。

「また繰り返すかも」という不安を抱えている方は、悪循環のどこかを断つことから始めてみてください。
小さな一歩でも、循環を断てば、体は少しずつ変わっていきます。

次回は「レッドコード整体でぎっくり腰はどうケアする?」
をテーマに、初回評価から施術完了までの具体的な流れをお話しします。
「実際にどんなことをするのか知りたい」という方は、ぜひ次回もご覧ください。

※免責事項
本記事の内容は一般的な情報提供を目的としており、個別の診断や治療を意図したものではありません。
痛みや不調がある場合、運動中に痛みが出た場合は中止し、必要に応じて医療機関にご相談ください。
2週間以上症状が続く場合は、専門家への受診をおすすめします。
 

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お困りのことがありましたら、
いつでもお問い合わせください(^^)/

 

 

参考文献

  • 急性腰痛診療ガイドライン(早期活動復帰の推奨)
  • 慢性疼痛における中枢感作のメカニズムに関する研究

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