【奥村のポリシー】
【風邪に胃薬は出せない】
柔道整復師という職業は、
医療国家資格を持った医療従事者です。
ちゃんと専門学校に通って、
ちゃんと専門知識を学んで、
ちゃんと国家試験をクリアした、
国から認められた医療従事者です。
専門知識と特定分野での経験で、
「治療を行う」
ことが認められているわけですが、、
この
「治療」
というのは、
「施術(身体に触れる)」
だけを指す言葉ではありません。
身体がどういう状態なのか?
何が原因で痛みが出ているのか?
姿勢の歪みはどこが震源地なのか?
という『見立て』も含みます。
柔道整復師は“診断”はできないので、
あくまでも『見立て』です。
でも、この『見立て』が間違っていたら、
適切な「治療」はできません。
腰痛の原因が『首にある』のに、
『そこ』を無視して腰を施術しても、
治るわけがないんです。
風邪を引いてるのに、
胃薬を飲んだところで、
風邪は治りません。
どんなに患者さんが、
「胃薬をくれ!」
と言っても、
渡すことはしたくないんです。
確かに昔は胃薬を渡してました。
整体院経営を“サービス業”と捉えるなら、
お客様が求めるものに応えるのが、
“サービス業”としての役割ですから。
経営者の自分と、
医療従事者の自分との間で、
長く葛藤してきました。
でも、、
医療従事者として、
治療家としての役割は、
やっぱり
「治療を行う」
ことだと思うんです。
風邪を引いている患者さんには、
「〇〇さんは風邪を引いてるんで、
胃薬じゃ治りませんよ」
と専門家としての見解を伝える。
世の中の人全員が
正確に自己診断できて、
問題を解決できるなら、
【専門家】という職業は
存在してないはず。
この『見立て』の可能性の高さが、
【専門家】に1番必要なスキルと思います。
僕は風邪に胃薬は出せません。
「腰が痛い」と言っている人の、
腰を揉む“だけ“というのはできません。
これが治療家として【ありたい姿】であり、
これが僕の【ポリシー】です。