フィジカルバランスラボ整体院

【脊柱側弯症専門】星ヶ丘駅 徒歩2分

ご案内
アクセス
ご予約
ブログ
未分類

側弯症 手術後の違和感とは?背中のつっぱり感と主治医に相談する目安

大人の側弯症(医学的には成人脊柱変形)の手術後116人を調べた研究では、背中のつっぱり感による動作のしにくさは術後3カ月が最も強く、1年にかけて大きく改善していました。違和感の経過と相談の目安を整理します。

プロフィール写真

 

 

 

 

 

この記事の執筆・監修:奥村龍晃(柔道整復師)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

こんにちは!

脊柱側弯症専門のフィジカルバランスラボ整体院、
院長の奥村龍晃です。

 

はじめに

「手術の傷はふさがったし、レントゲンでも順調と言われた。でも、背中にずっと何かが張りついているような違和感がある」。
側弯症の手術を受けた方から、こうした声を耳にすることがあります。
激しい激痛というわけではないけれど、背中が板のように硬く感じたり、皮膚がつっぱるような感覚が気になったりして、不安になりますよね。
僕のところにも、同じような戸惑いを抱えて相談に来られる方が少なくありません。

先日も、術後半年ほどが経過した方から「主治医からは骨の癒合も順調と言われたのですが、背中のつっぱり感がずっと抜けなくて、これで本当に大丈夫なのか心配になります」というお話を伺いました。
これは施術後の変化ではなく、来院時によくある悩みとして紹介しています。

僕がまずお伝えしたいのは、手術後の「激しい痛み」と、背中の「違和感やつっぱり感」は、体の中で起きている理由が少し違うということです。
背骨を金属の器具で支えて固定すると、背骨自体の動き方や、周りの筋肉にかかるお仕事の分担が大きく変わります。
ネット上の極端な情報に振り回されず、研究で分かっている回復の経過を知り、ご自身の体の状態を落ち着いて整理していきましょう。

なぜ起こるのか

側弯症の手術では、背骨の曲がりを整えて安定させるために、スクリューや金属のロッドを入れて一定の範囲を固定することがあります。
固定とは、不安定だった背骨の一部をしっかり支えて、グラグラ動かないようにすることです。
これによって背骨の変形が進むのを防げる一方で、固定された部分は以前のように曲げたりひねったりすることができなくなります。

たとえるなら、何本もの節がある竹の棒のうち、真ん中のいくつかの節を頑丈な添え木で固定した状態です。
添え木を当てた場所はびくともしませんが、体を前屈したり横に倒したりするとき、動かない添え木の上下にある関節や、背中を覆っている筋肉が、これまでの何倍もの動きを肩代わりすることになります。
この動きの代償、つまりかばう働きが、背中の強い張りやつっぱり感として感じられやすいのです。

背中のつっぱり感については、実際の患者さんの経過を追った研究があります。
2023年に発表された116人の患者さんを対象とした研究では、背骨の4か所以上(4分節以上)を長く固定したあとの生活動作について調べられました。
その結果、背中のつっぱり感による日常生活の動作のしにくさは、術後3カ月の時点で最も高くなっていました。
しかし、その後は時間の経過とともに改善していき、特に術後3カ月から1年の間に最も大きく回復したことが報告されています。
ただし、この研究は高齢の方を中心とした後ろ向きの調査であり、固定した範囲や年齢によって回復の速度には個人差があります。

また、同じ研究では動作の種類によって回復に差があることも示されました。
移動動作や身の回りの動作、下半身の動きやすさは1年にかけて着実に回復した一方で、床に直接座る動作(正座やあぐらなど)については、術後2年が経過しても難しさが残りやすいことがわかりました。
床に座る姿勢は腰と骨盤を深く曲げる必要があるため、固定した背骨への影響が出やすいと考えられます。

では、つっぱり感が残っていると、手術後の満足度も下がってしまうのでしょうか。
この点については、術後のつっぱり感と手術への満足度を調べた2017年の多施設共同研究があります。
103人の大人の側弯症・背骨の曲がり(成人脊柱変形)の患者さんを2年間追跡したところ、腰のつっぱり感の評価スコアは手術前と術後2年で大きな差は見られず、つっぱり感の強さと患者さんの手術に対する満足度との間にも強い関連は見られませんでした。
つまり、つっぱり感という感覚そのものは残っていても、痛みの軽減や姿勢の改善によって、生活全体の満足度はしっかり保たれている方が多いということです。
ただし、この調査も11の専門施設で手術を受けた方々のデータであり、すべての人の経過をそのまま保証するものではありません。

解決の方向性

背中の違和感に向き合うときは、まずその感覚が「どんな場面で」「どんな風に現れるか」を分けて観察することから始めます。
じっと座っているときにつらいのか、朝起きて動き出す瞬間だけこわばるのか、それとも床から物を持ち上げるときに引っ張られる感じがするのか。
場面を分けることで、主治医に伝えるべきポイントがはっきりしてきます。

違和感のなかには、筋肉のつっぱり感だけでなく、皮膚のピリピリ感や感覚の鈍さといった神経に関係する感覚が含まれることもあります。
10代の思春期に多い側弯症(思春期特発性側弯症)の手術後を調べた2024年の研究では、39人の患者さんのうち、術後1年の時点で26%(10人)が体を動かしたときの痛みを訴え、そのうち4人に神経の過敏さや違和感の要素が見られたと報告されています。
ただし対象人数が39人と限られた探索的な調査であり、成人の方にそのまま当てはまるわけではありません。

また、2021年の40人を対象にした研究では、手術後2週間の時点では10%の患者さんに神経のピリピリした感覚の要素が見られましたが、術後6週、12週、24週と時間が経つにつれて減少し、半年後にはそうした神経の違和感を訴える方はいなくなったと報告されています。
このように、傷口の周りの皮膚や神経の感覚も、数カ月から半年以上の時間をかけて少しずつ落ち着いていく経過をたどることが多いのです。
ただし、こちらも対象人数は40人と少なく、手術の進入方法や固定の長さによって経過は異なります。

ここで、絶対に自己判断してはいけない危険なサインについてお伝えします。
安静にして横になっていても強い痛みが続く、足に向かってしびれや脱力感が広がっている、排尿や排便の感覚がおかしい、手術の傷口が赤く腫れて熱を持っている、あるいは体温が38度近くまで上がっている。
このような症状がある場合は、筋肉のこわばりや一般的な違和感ではありません。
セルフケアで様子を見るのではなく、すぐに手術を担当した主治医や医療機関を受診してください。

整体院が果たす役割は、手術の結果を変えたり、固定された骨に強い刺激を加えたりすることではありません。
主治医から日常の活動が許可されていることを前提に、背骨の固定された場所以外、たとえば股関節や肩甲骨、呼吸に関わる胸郭(きょうかく)の動かし方を一緒に整理することです。
背骨が動かない分、股関節や脚の筋肉がスムーズに動いてくれれば、背中にかかる負担感を和らげる方向で体の使い方を見直せる場合があります。
僕も日々の現場で、患者さんごとの主治医の指示を確認しながら、無理のない範囲で体の使い方を一緒に確かめています。
医療機関での定期検診を大切にしながら、安全な体の使い方を見直していきましょう。

今日からできること

主治医から日常生活の制限を解除され、通常の生活に戻る許可が出ている方向けに、自宅でできる3つの整理方法をお伝えします。
まだ術後間もない方や、運動制限を指示されている方は主治医の指示を最優先してください。
違和感が強くなったり、痛みが出たりした場合はすぐに中止してください。

  1. 違和感の出る場面と感覚をメモする
    どのような体勢になったときに違和感やつっぱり感が出るかを記録します。
    「椅子から立ち上がるときに腰が引っ張られる」「朝の洗面所で前かがみになると背中が張る」など、具体的な場面を書き留めておきます。
    痛みの有無だけでなく「つっぱり」「重だるさ」「冷え感」など感覚の言葉も添えておくと、診察時に主治医へ正確に相談できます。

  2. 床生活から椅子生活への切り替えを試す
    研究でも示されていたように、床に直接座る姿勢は、背骨を固定したあとの体にとって最も負担が大きくなりやすい動作の一つです。
    正座や横座り、あぐらを無理に続けるのではなく、座面のしっかりした椅子を使う、立ち上がりやすい高さのソファーを選ぶなど、生活環境を工夫して背中にかかる余分な緊張を減らす工夫をします。

  3. 股関節と膝を使ってゆっくりかがむ
    床の物を拾うときや靴下を履くとき、背中を丸めて届かせようとすると、固定された部分の上下に強い負担がかかり、つっぱり感が強くなります。
    背中を無理に曲げるのではなく、お尻を少し後ろに引きながら股関節と膝を曲げ、体を落とすように動きます。
    手すりやテーブルに手を添えて、安定した状態で行ってください。

まとめと次の一歩

側弯症の手術後に感じる背中の違和感やつっぱり感は、背骨の一部を固定したことによって、体の動かし方や筋肉の役割分担が新しく作り直されている過程で生じる自然な反応でもあります。
研究でも、つっぱり感による動きにくさは術後3カ月ごろをピークに、1年程度をかけてゆっくりと和らいでいく傾向が示されています。

焦って無理にストレッチをして背中を伸ばそうとしたり、逆に怖がってまったく動かなくなってしまったりする必要はありません。大切なのは、主治医による順調な経過の確認を土台にしながら、床生活の見直しや股関節の使い方など、背中に負担を集中させない工夫を一つずつ重ねていくことです。

僕自身、現場で多くの方の術後の不安を伺ってきましたが、正しい情報と日々の小さな工夫で、体の安心感を取り戻していく方はたくさんいらっしゃいます。
「この違和感の伝え方が分からない」「日常の姿勢をどう気をつければいいか知りたい」というときは、一人で抱え込まずに相談してください。
ご自身の体の現在地を正しく理解し、安心して毎日の生活を送れるよう、一歩ずつ進めていきましょう。

参考文献

※免責事項
本記事の内容は一般的な情報提供を目的としており、個別の診断や治療を意図したものではありません。
痛みや不調がある場合、運動中に痛みが出た場合は中止し、必要に応じて医療機関にご相談ください。
症状が続く・繰り返す場合は、2週間を待たず主治医へご相談ください。
 

公式LINEへのメッセージ送信は24時間可能です。返信は営業時間内です。
ご予約や当院の一般的なご案内についてお問い合わせいただけます。

 

 

レッドコード整体

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
〒464-0026
愛知県名古屋市千種区井上町117 井上協栄ビル2階
名古屋市営地下鉄東山線「星ヶ丘駅」2番口徒歩2分
愛知県名古屋市で、姿勢や日常動作についてのご相談を受け付ける整体院
フィジカルバランスラボ整体院
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

関連記事

  1. 首の詰まり・上を向くと痛い|確認したいポイントと受診の目安

  2. 【頚部痛:その首の痛み、腹筋トレーニングが原因かも!!】

  3. 【肩こりを改善したいなら「肩甲骨はがし」をやめよう!】

PAGE TOP