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脊柱側弯症

側弯がある大人の腰痛、歩くとつらいときに見直したいこと。

2025年の35研究メタ解析では、脊柱変形では歩行速度低下、歩幅短縮、両脚支持時間の増加が示されました。40〜50代の大人の側弯症で歩くと腰がつらいときは、歩行中の前かがみと体幹の踏ん張りすぎを、歩幅・呼吸・休み方の3点で見直す考え方が役立つことがあります。

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この記事を監修している人:奥村龍晃(柔道整復師資格保有)
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こんにちは!

脊柱側弯症のお悩み相談を受けているフィジカルバランスラボ整体院、
院長の奥村龍晃です。

 

はじめに

「10分くらい歩くと、だんだん腰が詰まる感じになるんです」

40代後半から50代で側弯症がある方から、こうした相談を受けることがあります。
立っているだけより、歩いているときのほうがつらい。
少し前かがみで休むと楽になる。
そんな経過をたどる方は少なくありません。

先日いらした50代女性の方も、若い頃から背骨の曲がりを指摘されていました。
最近は駅まで歩く途中で右腰が重くなり、帰り道では歩幅まで小さくなる感じがすると話されました。
詳しく見ていくと、立っている姿勢だけでなく、歩くほど体幹が前へ流れやすく、片側の腰とお尻が踏ん張り続けている印象がありました。

僕が最初にお伝えしたいのは、歩くと腰がつらいのは「腰だけが悪い」と一つに決めなくていい、ということです。

大人の側弯症では、背骨の並び方、骨盤の向き、胸郭、つまり胸のかごの動き、股関節の使い方が重なって、歩くたびに同じ場所へ仕事が集まりやすくなります。
だからこそ、痛い場所だけでなく、歩いている途中で何が崩れやすいかを一緒に整理することが大切なんです。

なぜ起こるのか

歩くと腰がつらくなりやすい背景には、まず歩行の省エネが崩れやすいことがあります。

2025年の35研究をまとめたメタ解析では、脊柱変形のある方では歩く速さや歩幅が小さくなり、両脚で地面についている時間が長くなりやすいことが示されました。
これは怠けているという話ではなく、身体が「これ以上つらくならないように」と守りに入った結果とも考えられます。
ただ、その守り方が続くと、腰やお尻の同じ場所が働き続けやすくなります。

次に大切なのが、歩いている途中で前後バランスが崩れやすいことです。

2020年の133人を対象にした後ろ向き研究では、成人脊柱変形の方の約58%で、10分歩いたあとに前かがみが強くなり、腰痛や歩きにくさが目立つタイプが確認されました。
写真を撮る一瞬だけなら立てていても、歩いているうちに動画のように崩れてくる。そんなイメージです。

ここで言えるのは、「歩くとつらい」という訴えには、静止画では見えにくい負担が隠れていることがある、ということです。

さらに2025年の204人研究では、背中で体を起こす筋肉、つまり体幹伸展筋が弱い群ほど、前後バランスの崩れが強く、歩行や階段、立ち座りの動きにも制限が出やすいことが報告されました。
もちろん、筋力だけが原因とは言えません。
ただ、歩くたびに上半身を支える余裕が減ると、腰の片側が長く頑張る流れは想像しやすいですよね。

一方で、保存的な対応にも希望はあります。

2025年の56人前向き介入研究では、成人脊柱変形と腰痛がある方に自宅中心の運動を6か月行ったところ、痛みや生活のしづらさ、前後バランス指標の改善が報告されました。
ただし、この研究は対照群がなく、方法も一つではありません。
ですので、「この運動なら一律に変わる」とは言えませんが、無理のない範囲で身体の使い方を整える方向性そのものは検討に値すると考えられます。

また、しびれが強い、少し歩いただけで脚の力が抜ける、安静でも痛みが強い、夜間痛が目立つといった場合は、脊柱管狭窄や神経症状など別の要素が重なっていることもあります。
その場合はセルフケアより先に整形外科での確認を優先してください。

解決の方向性

僕が現場で大切にしているのは、まず歩くときにどこから崩れるかを見えるようにして、次に無理のない調整を進めて、最後に歩いたあとの変化を確かめる流れです。

最初に見るのは、痛みの場所だけではありません。
歩き始めからつらいのか、5分を過ぎてから重くなるのか、前かがみで休むと楽なのか、片側のお尻まで張るのか。
こうした情報があると、腰だけの話で終わらせずに整理しやすくなります。

調整を始めるときも、いきなり胸を張って大股で歩こうとはしません。
大人の側弯症がある方では、真っすぐ見せようと頑張るほど、かえって腰や背中が踏ん張り続けてしまうことがあります。
まずは呼吸で胸郭の動きを出し、骨盤が後ろへ逃げすぎない位置を探し、歩幅を少し控えめにして体幹と股関節が協力しやすい歩き方をつくる。
そのうえで、歩いたあとに腰の重さがどう変わるかを確かめます。

最後は再確認です。
5分歩いたあとに「痛みの強さ」だけでなく、「前に倒れたくなる感じが減ったか」「片側だけが先に疲れないか」「一度休むと戻りやすいか」を見ます。
変化を生活に近い形で確認していくと、その人に合う工夫が見つかりやすくなりますし、合わないことを無理に続けずにすみます。
研究をそのまま当てはめるのではなく、研究で見えてきた傾向を、自分の歩き方の観察に翻訳することが大切なんです。

今日からできること

ここからは、40代後半から50代の方が自宅や外出前に始めやすい内容を3つ紹介します。
いずれも痛みを我慢して行うものではありません。痛みが出たら中止してください。

  1. 歩く前後の腰の重さを10秒メモする(目安:外出時に1回)

    出かける前と、5〜10分歩いたあとで「右腰が重い」「前かがみで休むと楽」など一言だけ書きます。
    治すための記録ではなく、負担が増えるタイミングを見つけるための観察です。

  2. 壁にもたれて吐く呼吸を5回行う(目安:5呼吸を2セット)

    背中とお尻を壁に軽く当て、息を吐きながらみぞおちを少し下げます。
    吸う息では肋骨を横に広げる意識です。
    胸郭の動きが出ると、歩く前から腰だけで体を支える頑張りを減らしやすくなります。

  3. 歩幅を少し小さくして3分歩く(目安:3分を1〜2回)

    いつもより半歩だけ控えめにして、急いで進まず、足の真下に体重が乗る感覚を確かめながら歩きます。
    大股で頑張るより、歩いたあとに腰の片側だけが張らないことを優先してください。

まとめと次の一歩

大人の側弯症で歩くと腰がつらいときは、背骨の曲がりそのものだけでなく、歩行中の前かがみ、体幹の踏ん張り、歩幅の出し方の偏りが重なっていることがあります。
PubMedの研究でも、歩行速度や歩幅の変化、歩いたあとの前後バランスの崩れ、体幹伸展筋と動作制限の関連が報告されています。

ただし、ここで紹介した研究の多くは観察研究で、保存的な方法もまだ「これが正解」と言い切れる段階ではありません。
だからこそ、強く断定するより、今の自分の歩き方で何が負担を増やしているかを知り、少しずつ減らしていく考え方が現実的です。

もし、歩くたびに腰が固まる感じが強い、休んでも戻りにくい、脚のしびれや脱力があるという場合は、早めに身体全体の状態を見てもらってください。
40代後半から50代は、日常動作の組み立てをまだ見直しやすい時期です。

できることから少しずつ、一緒に整理していきましょう!

参考文献

※免責事項
本記事の内容は一般的な情報提供を目的としており、個別の診断や治療を意図したものではありません。
痛みや不調がある場合、運動中に痛みが出た場合は中止し、必要に応じて医療機関にご相談ください。
2週間以上症状が続く場合は、専門家への受診をおすすめします。
 

公式LINEから24時間受け付けてます!
お困りのことがありましたら、
いつでもお問い合わせください(^^)/

 

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