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大人の側弯症

【大人の側弯症あるある】歩くとももの前側や股関節が痛い。。

40〜50代の大人の側弯症で、歩くと股関節の前側がつらいときは、骨盤が後ろへ倒れたまま歩幅を出そうとしていることがあります。2019年158人コホートや2022〜2024年のPubMed研究を踏まえ、呼吸・立位準備・小さな歩幅の3ステップで負担を整理する考え方を解説します。

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この記事を監修している人:奥村龍晃(柔道整復師資格保有)
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こんにちは!

脊柱側弯症のお悩み相談を受けているフィジカルバランスラボ整体院、
院長の奥村龍晃です。

 

はじめに

「歩き始めの数分だけ、右の股関節の前が詰まる感じがするんです」

40代後半から50代で側弯症がある方から、こうした相談を受けることがあります。
特に、買い物に出た直後、駅まで急いだとき、信号を渡ろうとして歩幅を広げたときに出やすい方が少なくありません。

先日来られた50代女性の方もそうでした。
若い頃から背骨の曲がりを指摘されていて、最近は長く座ったあとよりも、歩き始めに股関節の前が引っかかる感じが気になると話されました。
立った姿をみると、片側の骨盤が少し後ろへ逃げやすく、歩き出す一歩目で脚を前へ振る代わりに、腰と太ももの前側で無理に運んでいる印象がありました。

僕が最初にお伝えしたいのは、このつらさは「股関節だけが悪い」と決めつけなくていい、ということです。
大人の側弯症では、背骨の並び方、骨盤の傾き、胸まわりのかたさが重なると、歩くたびに股関節の前側へ仕事が集まりやすくなります。
だからこそ、痛い場所だけを見るより、歩く前の立ち方と歩幅の出し方を見直すことが大切なんです。

なぜ起こるのか

歩くと股関節の前がつらくなる背景には、骨盤が後ろへ倒れたまま脚を前に出そうとする代わりの動きが関わっていることがあります。
骨盤が後ろへ倒れると、股関節は最初から少し曲がった位置に置かれやすくなります。
そのまま歩幅を出そうとすると、股関節の前側や太ももの付け根が先に頑張りやすくなります。
たとえるなら、半分閉じた折りたたみ傘を無理に開こうとするようなもので、開ききらない部分に力が集まりやすいんです。

2019年に地域で暮らす女性158人を調べた研究では、成人の脊柱変形がみられた群で、股関節の外旋、つまり脚を外へ向ける動きが小さく、骨盤の傾きや身体全体の前後バランスとも関連していました。
股関節そのものの動きの余裕が減ると、歩くときの逃げ道も少なくなりやすいことを示す材料になります。

さらに2018年の比較研究では、成人の脊柱変形に股関節の変形が重なるほど、骨盤でうまく代償しにくくなり、身体を後ろへずらすような無理な調整が増えることが報告されています。
2022年の研究でも、成人脊柱変形の方では股関節を後ろへ押し出す力が弱いほど、歩くときの前かがみ姿勢が強く、日常動作の点数も下がりやすいことが示されました。

つまり、股関節の前がつらいのは、前側が悪者というより、後ろ側で支える余裕が減っているサインかもしれないんです。

2024年の歩行研究では、立っているときの背骨全体の前後バランスや形が、歩いているときの股関節の曲げ伸ばしの角度を予測しやすいことも報告されました。
ここから見えてくるのは、歩いている最中の股関節のつらさを考えるとき、股関節単独ではなく、立位での体幹と骨盤の位置もセットで見たほうがよい、ということです。

ただし、側弯症があるから必ず股関節の前がつらくなる、と決めつけることはできません。
安静にしていても痛い、夜間痛が強い、体重をかけるだけで強く痛む、脚のしびれが目立つ場合は、変形性股関節症や腰からの神経症状など別の要素が重なっていることもあるので、整形外科での確認が必要です。

解決の方向性

僕が施術で大切にしているのは、まずどの場面で股関節の前に仕事が集まるかを見えるようにして、次に無理のない調整をして、最後に歩きやすさを確かめる流れです。
最初に見るのは、痛い場所だけではありません。
立ったときにみぞおちが前へ落ちていないか、片側の骨盤だけ後ろへ逃げていないか、歩き始めの一歩で足音が強くなっていないか、呼吸を止めていないかも確認します。
ここが見えると、「股関節が悪い」ではなく、「歩く準備で前側に仕事が集まっている」と整理しやすくなります。

調整を始めるときも、いきなり股関節を強く伸ばしたり、押し込んだりはしません。
まずは呼吸で胸郭、つまり胸のかごの動きを出し、骨盤が少し起きやすい位置を探します。
そのうえで、股関節の後ろ側、お尻まわりが小さく働く感覚をつくり、歩幅を欲張らずに前へ進む練習をします。
大人の側弯症では、背骨の形を一回で変える発想より、歩くたびに前側へ集まる負担を減らす発想のほうが現実的で続けやすいんです。

最後は再確認です。
10歩ほど歩いたあとに、「歩き始めの引っかかりが減ったか」「太ももの前ばかり疲れないか」「脚が前へ振り出しやすいか」を見ます。
変化を細かく確かめると、その人に合う方向が見えやすくなりますし、合わないセルフケアを無理に続けずにすみます。
研究の多くは観察研究で、全員に同じ方法が当てはまるわけではありません。
だからこそ、やってみた変化を小さく確認することが大切です。

今日からできること

ここからは、40代後半から50代の方が自宅で始めやすい内容を3つ紹介します。
いずれも痛みを我慢して行うものではありません。痛みが出たら中止してください。

  1. 立つ前に肋骨と骨盤の位置をそろえる(目安:3呼吸×3セット)

    壁に背中を軽くつけ、みぞおちに片手、下腹部に片手を置きます。
    吐く息でみぞおちを少し静かに下げ、吸う息で背中側にも空気が入る感覚を探します。
    腰を反らせずに立ちやすい位置を見つける準備です。

  2. 台に手を添えて後ろ脚を小さく引く(目安:左右20秒×2セット)

    キッチン台などに手を添え、片脚を半歩だけ後ろへ引きます。
    前脚に体重を乗せすぎず、後ろ脚のお尻が軽く働く位置で20秒保ちます。
    股関節の前側を無理に伸ばすのではなく、後ろ側が支える感覚をつくる練習です。

  3. 小さな歩幅で10歩歩き、足音をそろえる(目安:10歩×3往復)

    廊下などで、歩幅を少し控えめにして歩きます。
    左右の足音が同じくらいになるか、歩き出しで片側だけドンと踏み込んでいないかを確認してください。
    大きく歩くことより、前側の引っかかりを減らしながら均等に進むことが目的です。

まとめと次の一歩

大人の側弯症で、歩くと股関節の前側がつらいときは、股関節そのものの問題だけでなく、骨盤の後傾、体幹の前かがみ、歩幅の出し方の偏りが重なっていることがあります。
だからこそ、前側を強く伸ばすことだけに頼るより、立つ準備と歩き始めの負担のかかり方を整えることが近道になることがあります。

研究からも、成人の脊柱変形では股関節の動きの余裕や、歩くときの代わりの頑張りに変化が出やすいことが分かってきました。
ただし、まだ因果関係を言い切れる研究ばかりではありません。
だから僕は、実際の歩き方や立ち方を一緒に確認することが大切だと考えています。

もし、歩くたびに股関節の前が詰まる、長く歩くと脚が前へ出にくい、腰と股関節の両方が気になるという場合は、早めに身体全体の状態を見てもらってください。
40代後半から50代は、まだ動き方を見直しやすい時期です。
できることから少しずつ、歩くときの偏りをほどいていきましょう!

参考文献

※免責事項
本記事の内容は一般的な情報提供を目的としており、個別の診断や治療を意図したものではありません。
痛みや不調がある場合、運動中に痛みが出た場合は中止し、必要に応じて医療機関にご相談ください。
2週間以上症状が続く場合は、専門家への受診をおすすめします。
 

公式LINEから24時間受け付けてます!
お困りのことがありましたら、
いつでもお問い合わせください(^^)/

 

 

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