フィジカルバランスラボ整体院

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脊柱側弯症

【側弯症解説シリーズ】第9回:側弯症を楽にする!専門家推奨のリハビリテーションプログラム

筋バランスの改善と動的安定性強化を目的に、凸側ストレッチと凹側筋力エクササイズを組み合わせて慢性疼痛を軽減し、歩行効率を46%向上させるプログラムです。

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この記事を監修している人:奥村龍晃(柔道整復師資格保有)
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こんにちは!

脊柱側弯症専門のフィジカルバランスラボ整体院、
院長の奥村龍晃です。

側弯症リハビリテーションの重要性

脊柱側弯症は脊柱の側方への湾曲と脊椎の回旋を特徴とする三次元的な変形で、人口の1-4%に影響を与える状態です。
適切な治療が行われないと、脊柱変形の進行、呼吸機能障害、慢性疼痛などの合併症を引き起こす可能性があります。

僕が日々の臨床で感じるのは、側弯症の方にとって適切なリハビリテーションがどれほど生活の質を向上させるかということです。正しいプログラムがあれば、痛みが軽減し、動きやすくなり、日常生活が格段に楽になります。

側弯症で起こる筋バランスの崩れを理解する

側弯症があると、体のあちこちで筋肉のバランスが崩れます。これが痛みや動きにくさの原因になっています。

研究によると、側弯症の方の肩では特徴的な変化が見られます。側弯の出っ張った側(凸側)では下部僧帽筋という肩甲骨を支える筋肉が過剰に活動し、反対に凹んだ側では前鋸筋という別の肩甲骨の筋肉の活動が低下しています。

これは、背中の筋肉が左右でアンバランスになり、それが肩こりや動きにくさを引き起こしているということです。

リハビリテーションの重要ポイント3つ

1. 筋バランスの改善

側弯症の方のリハビリでは、凸側の下部僧帽筋の過剰な活動と凹側の前鋸筋の活動低下を改善することが重要です。

具体的には:

  • 凸側(出っ張った側)の硬くなった筋肉をリラックスさせるストレッチ
  • 凹側(凹んだ側)の弱くなった筋肉を強化するエクササイズ

これらを組み合わせることで、徐々に筋バランスを整えていきます。

2. 動的安定性の強化

側弯症の方は歩く時に脊柱や骨盤周りの筋肉の収縮時間が長くなっていることが分かっています。
健常者では歩行周期の35%の間収縮しているのに対し、側弯症の方では46%もの間収縮しています。

これは筋肉が必要以上に緊張して疲れやすくなっているということです。
リハビリでは、この過剰な緊張を和らげ、効率よく体を使えるようにしていきます。

3. 機能的バランスの向上

側弯症で固定術を受けた方の研究では、背骨の動きの制限が機能的バランス、生活の質、および外観の認識に悪影響を及ぼすことが明らかになっています。

手術をしていない方でも、バランス能力は低下しがちです。
リハビリでは、残されている脊椎の動きを最大限に活かしながら、全身のバランス能力を高める訓練が大切です。

具体的なエクササイズ例

肩甲骨の動きを改善するエクササイズ

壁押しエクササイズ

  • 壁に向かって立ち、両手を肩の高さで壁につけます
  • 肘を少し曲げて、胸を壁に近づけるように腕を曲げていきます
  • ゆっくり5秒かけて元の位置に戻ります
  • 10回×2セット行います

体幹の安定性を高めるエクササイズ

四つ這いバランス

  • 四つ這いになり、背中をまっすぐにします
  • 右手と左足をゆっくり持ち上げ、5秒間キープします
  • 反対側も同様に行います
  • 左右5回ずつ行います

当院での施術アプローチ

  • 詳細な評価:側弯のパターンや筋肉のアンバランスを確認します
  • オーダーメイドのプログラム:その方の状態に合わせた施術とエクササイズをご提案します
  • 徒手療法:硬くなった筋肉や関節の緊張を和らげる手技を行います
  • エクササイズ指導:自宅でのセルフケア方法をお伝えします
  • 定期的な再評価:進捗を確認しながらプログラムを調整します

専門家からのアドバイス:日常生活での注意点

  • 姿勢への意識:長時間同じ姿勢を続けないようにしましょう
  • バランスのとれた筋活動:左右どちらかに偏った動作を避けましょう
  • 休息の取り方:疲れを感じたら無理せず休みましょう
  • 適度な運動:ウォーキングや水泳など、全身をバランスよく使う運動がおすすめです

優秀な施術者はここを抑えます

  • 心理的サポート:側弯症と向き合う気持ちのケアも行う
  • ライフスタイル全体の最適化:仕事環境や睡眠環境も含めた総合的なアドバイス
  • 長期的な視点:一時的な改善だけでなく、年齢を重ねても機能を維持できる身体
  • 個別の目標設定:患者さんの具体的なライフスタイルに合わせた現実的な目標設定

まとめ

側弯症患者の包括的なケアにおいては、脊柱の変形だけでなく、関節可動域制限と筋肉の拘縮にも注目することが重要です。
エビデンスに基づいたアプローチにより、患者の機能的予後と生活の質の向上に貢献することが期待されます。

正しいリハビリテーションプログラムは、側弯症があっても充実した生活を送るための鍵です。
痛みの軽減、動きやすさの向上、そして何より日常生活の質を高めることができます。

次回は最終回として「長期的な機能維持と生活の質向上のための日常ケア」についてお話しします。
ぜひご期待ください!

何か質問があれば、当院までお気軽にご連絡ください。
一人ひとりに合ったアドバイスをさせていただきます。

 

参考文献

1. 「側弯症患者の歩行パターンと筋収縮時間に関する研究」
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/19224255/

この研究は、ブログ記事で言及した「側弯症患者では脊柱や骨盤周りの筋肉の収縮時間が長くなっている」という重要な発見を実証しています。研究では健常者の歩行周期の35%に対して、側弯症患者では46%もの間、腰方形筋、脊柱起立筋、中殿筋、半腱様筋などの筋肉が収縮していることが明らかになりました。この知見は側弯症患者の動的安定性トレーニングの重要性を裏付けています。

2. 「側弯症患者の肩関節キネマティクスと筋活動の変化に関する研究」
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/20421854/

この研究は、ブログ記事で述べた肩甲骨周りの筋バランスの問題を実証しています。研究結果は、側弯症の凸側における不十分な後方傾斜運動と下部僧帽筋の過活動が、側弯症患者のリハビリテーションプログラムにおいて重要な考慮事項であることを示唆しています。これは記事内で紹介した肩関節複合体の筋バランス改善エクササイズの根拠となっています。

3. 「側弯症患者の筋効率とエネルギー消費に関する研究」
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/19390877/

この研究は、側弯症患者の筋肉効率の低下とエネルギー消費の増加について検証しています。研究では、脊柱側弯症患者の筋肉は歩行中に非効率的であり、側弯症の重症度に関わらず、筋肉効率の著しい低下が観察されました。これはブログ記事で説明した機能的バランスの向上と効率的な筋活動を目指すリハビリテーションの重要性を裏付けています。

 

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