この記事を監修している人:奥村龍晃(柔道整復師資格保有)
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こんにちは!
脊柱側弯症専門のフィジカルバランスラボ整体院、
院長の奥村龍晃です。
今回は、高齢者に多い慢性腰痛を改善する可能性を秘めた、最新の治療法「ターゲット振動療法(TVT)」について、皆さんと一緒に学んでいきたいと思います!
この記事では、TVTがどのような治療法なのか、なぜ腰痛に効果があるのか、そしてどんなメリットがあるのかを、わかりやすく解説していきます。
腰痛に悩むおじいちゃん、おばあちゃんがいる方、必見ですよ!
そもそも腰痛って、なんで起こるの?
腰痛の原因は、筋肉や骨、神経のトラブルなど様々ですが、近年、「固有受容性機能(こゆうじゅようせいきのう)の低下」が、腰痛と深く関係していることが分かってきました。
固有受容性機能とは、体の各部位の位置や動き、筋肉がどれくらい伸び縮みしているかなどを感じる、いわば「体のセンサー」のようなものです。
このセンサーのおかげで、僕たちは、目をつぶっていても、自分の手がどこにあるか、どんな姿勢で立っているかなどを、正確に把握することができます。
しかし、この「体のセンサー」は、年齢を重ねるとともに、少しずつ鈍くなってしまいます。
特に、高齢者では、このセンサーの機能が低下することで、体のバランスを崩しやすくなったり、転倒しやすくなったり、腰痛になりやすくなったりすることが知られています。
「体のセンサー」の役割って?
「体のセンサー」は、僕たちが日常生活を送る上で、とても重要な役割を担っています。
例えば、歩く、走る、階段を上り下りするといった動作は、すべてこのセンサーが正常に働いているからこそ、スムーズに行うことができます。
また、このセンサーは、腰の周りの筋肉とも密接に関係しています。
センサーからの情報を受け取った筋肉は、体のバランスを保つために、適切なタイミングで収縮したり、弛緩したりします。
しかし、センサーの機能が低下すると、筋肉への情報伝達がうまくいかなくなり、腰に負担がかかりやすくなってしまうのです。
慢性腰痛と「体のセンサー」の関係は?
腰痛には、ぎっくり腰のように突然起こるものもあれば、数ヶ月以上続く慢性的なものもあります。
慢性腰痛は、高齢者に多く、その原因は様々ですが、「体のセンサー」の機能低下が一因となっている場合が少なくありません。
センサーが鈍くなると、腰の周りの筋肉がうまく働かなくなり、腰に負担がかかりやすくなります。
また、体のバランスを崩しやすくなるため、転倒のリスクも高まります。
さらに、痛みによって、体を動かすことが億劫になり、さらに筋肉が衰えてしまうという悪循環に陥ることもあります。
最新治療「ターゲット振動療法(TVT)」とは?
そこで、近年注目を集めているのが、「ターゲット振動療法(TVT)」です。
TVTは、弱った「体のセンサー」を、特定の周波数の振動刺激によって、ピンポイントで鍛える新しい治療法です。
例えば、ラジオの周波数を合わせるように、TVTでは、患者さん一人ひとりの「体のセンサー」の機能が低下している部分を、専用の機器を使って正確に特定します。
そして、その部分に最適な周波数の振動を当てることで、「体のセンサー」を活性化させ、その機能を改善することを目指します。
TVTは、どうやって「体のセンサー」を鍛えるの?
TVTでは、まず、専用の機器を使って、患者さんの「体のセンサー」が、どこで、どれくらい弱っているのかを詳しく調べます。
この検査では、患者さんに目を閉じて立ってもらい、体に様々な周波数の振動を与えます。
そして、その時の体の揺れ具合などを測定することで、「体のセンサー」の機能を評価します。
次に、検査結果に基づいて、機能が低下している部分に、特定の周波数の振動を当てていきます。
「体のセンサー」は、振動の周波数によって、反応する部位が異なります。
そのため、TVTでは、弱っているセンサーに合わせた周波数の振動を当てることで、効果的にセンサーを鍛えることができるのです。
TVTのココがすごい!3つのメリット
TVTには、従来の治療法にはない、いくつかの優れたメリットがあります。
- ピンポイントで治療できる:TVTの最大の特徴は、弱った「体のセンサー」をピンポイントで治療できることです。従来の治療法では、腰全体をマッサージしたり、電気を流したりすることが一般的でしたが、TVTでは、患者さん一人ひとりの機能が低下している部分にだけ、集中的に振動刺激を与えることができます。
- 副作用が少ない:TVTは、機能が低下した部分にだけ振動を与えるため、副作用の心配が少ないと考えられます。実際に行われた試験でも、副作用は確認されませんでした。
- 効果が長続きする可能性がある:TVTは、一時的に痛みを和らげるだけでなく、「体のセンサー」そのものの機能を改善することを目指した治療法です。そのため、治療効果が長続きする可能性があります。実際、治療を終えてからしばらくの間、効果が持続したという結果も出ています。
TVTは、どんな人に効果があるの?
TVTは、特に、加齢に伴う「体のセンサー」の機能低下が原因で、慢性腰痛に悩む高齢者の方に効果が期待できる治療法です。
実際に、65歳以上の慢性腰痛患者を対象に行われた試験では、TVTを受けた患者さんの約8割で痛みが改善し、約7割で「体のセンサー」の機能が良くなり、日常生活の動作も楽になったという結果が得られています。
TVTの治療の流れは?
- 問診・検査: まず、医師が患者さんの症状や生活習慣などを詳しく聞き取り、必要な検査を行います。
- 「体のセンサー」の機能評価: 専用の機器を使って、患者さんの「体のセンサー」の機能を詳しく調べます。
- 治療計画の作成: 検査結果に基づいて、患者さん一人ひとりに最適な治療計画を作成します。
- TVTの実施: 治療計画に基づいて、TVTを行います。通常、1回1分間の振動刺激を、1日3回、14日間にわたって行います。
- 効果の評価: 治療後、再度「体のセンサー」の機能を評価し、治療効果を確認します。
TVTを受けるには?
TVTは、まだ新しい治療法のため、すべての医療機関で受けられるわけではありません。
しかし、近年、TVTを導入する医療機関は増えつつあります。TVTに興味がある方は、まずは、かかりつけの医師に相談してみると良いでしょう。
まとめ
今日は、慢性腰痛を改善する可能性を秘めた、最新の治療法「ターゲット振動療法(TVT)」について、詳しく解説してきました。
TVTは、弱った「体のセンサー」を、特定の周波数の振動刺激によって、ピンポイントで鍛える、画期的な治療法です。
もし、皆さんの周りに、慢性腰痛に悩むおじいちゃん、おばあちゃんがいる方は、ぜひ、TVTについて教えてあげてください。
TVTが、一人でも多くの方の、腰痛のない健康な毎日を取り戻すきっかけとなることを、僕は心から願っています!
◆参考文献
・国立研究開発法人 国立長寿医療研究センター
・固有受容機能障害の治療としての標的振動療法:慢性腰痛の高齢患者を対象とした臨床試験
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