この記事を監修している人:奥村龍晃(柔道整復師資格保有)
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こんにちは!
脊柱側弯症専門のフィジカルバランスラボ整体院、
院長の奥村龍晃です。
今回は、腰痛とMRI検査の関係について詳しく見てみようと思います。
「腰痛があるとMRIにどんな特徴が出るのか?」って、意外と知られていないですよね?
最近、腰痛に悩む人たちの背骨(特に腰椎)の変化をMRIで比較した研究があって、それがとても興味深かったので、分かりやすくシェアします。
MRI検査で腰痛が分かるの?
腰痛がある人なら、一度は「MRIを撮りましょう」って言われたことがあるかもしれません。
MRI(磁気共鳴画像法)は、体の中を詳しく見るための検査で、特に背骨や関節の状態を映し出すのに適しています。
でも、実はMRIで見える「背骨の変化」って、腰痛がある人だけではなく、症状のない人にもよく見られるんです。
じゃあ、どうやって腰痛と関係のある「特徴的な変化」を見つけるのか?
それを明らかにしたのが、今回紹介する研究です。
腰痛がある人とない人、MRIの違いを徹底比較!
研究の概要
この研究では、50歳以下の大人を対象に「腰痛がある人」と「腰痛がない人」で、MRIに映る背骨の状態を比較しました。
最終的に、3097人(腰痛あり:1904人、腰痛なし:1193人)のデータを集めて、腰椎(腰の背骨)の状態を調べています。
研究では、以下のポイントを詳しくチェックしました:
- 椎間板膨隆(椎間板が少し膨らんだ状態)
- 椎間板変性(椎間板が劣化して硬くなったり水分を失った状態)
- 椎間板脱出(椎間板の中身が飛び出してしまった状態)
- Modic変化(背骨の骨や周辺組織に異常がある状態)
- 脊椎分離症(背骨が分離している状態)
結果:腰痛持ちの人に多い「6つの特徴」
調査の結果、腰痛がある人には以下のような特徴が多いことが分かりました。
- 椎間板膨隆
腰痛持ちの人では、椎間板が膨らんでいるケースがとても多かったです。
この状態の人は、症状のない人に比べて約7.5倍も多かった(オッズ比=7.54)。 - 椎間板脱出
椎間板の中身が外に飛び出してしまう「椎間板脱出」も腰痛と強く関連しており、約4.4倍(オッズ比=4.38)も多く見られました。 - Modic 1変化
背骨の周りに炎症や骨の変化が見られるModic 1変化も、腰痛持ちの人に多く見られる特徴の一つです。
症状がない人に比べて4倍多かったです。 - 椎間板変性
年齢とともに椎間板が劣化する「椎間板変性」も、腰痛との関連があり、約2.2倍(オッズ比=2.24)多かったです。 - 椎間板突出
椎間板が一部分だけ外に突出しているケースも、腰痛がある人に多く見られました。 - 脊椎分離症
背骨が分離している「脊椎分離症」も腰痛との関連があり、約5倍多く見られました(オッズ比=5.06)。
腰痛と関係が薄いMRI所見もある?
逆に、「腰痛があってもこれらの所見とはあまり関係がない」という結果も出ています。
それが以下の項目です:
- 中心管狭窄(脊髄が通る道が狭くなった状態)
- 環状裂傷(椎間板の外側にひびが入った状態)
- 脊椎すべり症(背骨が前後にズレている状態)
これらの変化がMRIで見られても、腰痛の直接の原因とは限らないので、MRIで異常が見つかっても焦らなくて大丈夫です。
この研究が伝えること:MRIの活用法を知ろう
この研究は、「腰痛とMRIの異常が必ずしも一致するわけではない」という現実を教えてくれます。
例えば、無症状でも椎間板に変化がある人もいるし、腰痛があってもMRIで異常が見つからない場合もあります。
でも、腰痛がある人に特定の所見(椎間板膨隆や変性など)が多く見られることは、診断や治療のヒントになります。
腰痛にどう向き合うか
腰痛があるとき、「MRIで何も異常がなかったらどうしよう」と不安になることもあるかもしれません。
でも、この研究を知っておけば、「MRIに異常がなくても腰痛は本当に存在している」とか、「異常があっても腰痛の直接の原因ではないかもしれない」と冷静に考えることができるでしょう。
1. 予防が大事!
椎間板の変化は年齢とともに進むものですが、適度な運動や姿勢の改善で予防することが可能です。
ストレッチや体幹トレーニングもおすすめです。
2. 必要以上にMRIに頼らない
腰痛の原因は、筋肉や神経、ストレスなどさまざまです。
MRIはあくまで一部の情報を提供するツールだと覚えておきましょう。
まとめ:腰痛を科学的に理解しよう
腰痛は誰にでも起こりうるものです。
だからこそ、正しい知識を持って腰痛に向き合うことが大切です。
今回の研究では、腰痛持ちの人に特定のMRI所見が多いことが分かりましたが、それがすべてではないことも同時に教えてくれました。
自分の体と向き合いながら腰痛をケアしていけるといいですね!
この記事が少しでもみんなの役に立てば嬉しいです!
◆参考文献:https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/26359154/
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